ふゆびより(未遂) - 10/19の雑記

肌寒い季節になりました。

つい先日まで気温は余裕で20℃台後半を記録していたというのに、気が付けば15℃なんてのも珍しくなくなってしまいました。令和は一体いつまで夏の気分でいやがるんだとは確かに思っていましたが、それにしたってこの気温変化はやりすぎです。

 

この感じはアレに似てますね。風呂を貯めようと蛇口をひねったら思ったよりも熱くて、慌てて冷水を全開にしたら一気に冷えてしまった時にそっくりです。今は給湯器で自動で湯を張るのが主流なので、たぶんこれに共感してくれる人はあまりいないでしょう。

 

寒くなるというのはいいことです。寒さは外ではしゃいでる方々をもれなく駆逐してくれます。それにこの時期は虫が湧きません。これらの点だけでも冬は残りの三季に対し大きなアドバンテージを得ていると言えるでしょう。

夏はダメです。バカも虫もマサゴの数ほどうじゃうじゃ湧き出てきます。おまけに暑さというものには天井がありません。寒いのはいくらでも着込んで対策できますが、暑いのは全裸になったって暑いですし、そもそも全裸で外に出てはただの変態でしかありません。

 

僕のような陰キャはだいたい冬が好きと相場が決まっているものです。冬になるとパリピ御用達のイベントというものはほとんどなく、先述したように外で騒ぐ人種がみんな死滅してしまいますから、我々日陰者にとってこんなに生きやすい時期もありません。

雪が降っている様子や夕暮れ時を写真に収めて「エッモ......」と呻きつつTwitterに載せればパターン化された感傷を味わうことだってできます。きしょいインスタのストーリーみたいですね。

 

ところで冬といえば、忘れてはならない催しがあります。毎年11月の中盤あたりから徐々に我々の生活圏に入り込み、街全体を赤と緑の二色に染め、「クソ陰キャはおうちでネンネしてな」とこちらに唾を吐きかけてくる、あの忌々しきクリスマスです。

僕の住む京都も毎年クリスマスが近くなると四条河原町のあたりがにわかにキラキラとしたムードを放つようになり、神仏はキリスト教の前に三つ指をついて降伏を余儀なくされるそうです。千年王城としての誇りはないのでしょうか。

 

とはいえ世界三大宗教の闇鍋みたいなこの現代日本において、『クリスマス』というイベントと宗教はもはや完全に切り離されているようにも思えます。ちょうどハロウィンが悪魔祓いとしての性格を失ってただのコスプレバカ騒ぎイベントと化してしまったのと同じです。

 

そうすると、いつの日か初詣やお盆も宗教的な性質をこそぎ落とされ、「新年で初めて友達と会う日」とか「田舎のおばあちゃんちで親戚と飯を食う日」とかになってしまうのでしょうか。僕は宗教を信じているわけでも何でもありませんが、そうなってしまったら少し物悲しいような気がします。

我々が気付いていないだけで、本来の意味を失ったまま慣習的に続けられている形骸化したモノというのは意外と近くに潜んでいるのかもしれません。

 

なんか深い話になりそうなので終わります。できることならずっと浅いところで生きていきたいですね。

さようなら。

 

 

 

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